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【日本人は原子力への拒否反応強すぎ!?】原子力発電について調べてみた

皆様、こんにちは。今まで太陽光発電などの再エネから水力、火力と調べてきましたが今回はエネルギー分野では最後の原子力発電について調べてみたいと思います。ぜひ最後までご覧ください。前回の火力発電の記事はこちらから↓

 

kuborichan.hatenablog.com

 

仕組み

原子力発電の仕組みは前回の火力発電と同じ仕組みです。
火力発電では石炭、石油、天然ガスなどを用いて火を起こしますが、

原子力発電ではウランの核分裂の際に発生した熱エネルギーを使用します。
この熱エネルギーを用いて水を沸騰させて水蒸気化させ、水蒸気がタービンを回して発電します。

そもそも原子力発電におけるウランの核分裂とは、ウランの原子の中心である原子核中性子が当たることで、陽子と中性子を結びつける力が弱くなり核分裂が起こります。

核分裂が起きた瞬間、多大なエネルギーが放出されると同時に中性子が数個飛び出します。その飛び出した中性子がまた別のウランの原子核に当たることで連鎖的に核分裂が起こります。

そして核分裂しやすいウランと核分裂しにくいウランの2種類が自然界には存在しています。核分裂しやすいウランをウラン235といい、自然界には0.7%の割合でしか存在していない希少性の高いウランです。ウラン238と呼ばれる核分裂しにくい同位体は、自然界に99.3%の高確率で含まれています。

原子力発電所では当然核分裂しやすいウラン235を使用するのですが、それは全体の2〜3%に抑えています。後の98%はウラン238が占めています。

 

もしウラン235を100%の割合で核分裂を起こしてしまうと熱エネルギーを放出する程度のエネルギーではなく、爆発を引き起こし周辺地域を壊滅状態に導きます。

このようにウラン235を100%にして一時的に巨大爆発を引き起こす原理を利用したのが原子爆弾です。原子力発電では、核分裂の連鎖反応のスピードをゆっくりに調整するために全体の2〜3%のウラン235の配合割合にしているのです。

メリット

原子力発電のメリットは以下の2つです。

・CO2を排出しない

・発電コストが安定している

メリットの一つ目二酸化炭素など温室効果ガスを排出しないことです。仕組みは火力発電と同じですが、燃料がウランの核分裂によるエネルギーなのでCO2が発生する余地がありません。

二つ目の発電コストが安定しているのというのは、原子力発電では少量の燃料で起こした熱エネルギーで多大な水分を水蒸気に変えることができます。一度燃料を入れると少なくとも1年間の連続運転ができると言われています。また、ウラン燃料は小指の先ほどの小さな燃料で、一般家庭の6〜8ヶ月分を作ることができます。

デメリット

デメリットは以下の3つです。

・安全性

・核のゴミ問題

・海の生態系に悪影響

一つ目はやはり安全性の問題です。
2011年の東日本大地震発生時に津波東京電力福島第一原子力発電所を襲いメルトダウンが起きました。メルトダウンにより本来冷却されるはずの核燃料が冷却されず火災が起き放射性物質が放出され海を含む半径数キロが汚染されました。

福島県の海沿いの人たちは避難を余儀なくされ10年経った今でも元の家に帰れていない人たちが多くいます。日本人はこの大地震原発事故以降、原子力発電そのものに異常なほどの嫌悪感を抱き、再稼働にも根強い反発を示しています。

このような原発事故は日本だけの話に限らず、有名なところでは旧ソ連(現ウクライナ)のチェルノブイリです。チェルノブイリ原発事故では、チェルノブイリの街全体がゴーストタウンと化し、緑が生い茂る街となっています。

二つ目核のゴミ問題です。原子力発電では発電し続ける限り核のゴミと呼ばれる使用済み核燃料が発生してしまいます。これらはゴミとなっても放射性物質を発生し続けているため、普通に産廃として処理しても放射性物質により被曝してしまいます。なので地中奥深くに埋めるなどして人間に害のないように処理をする必要があります。

日本ではこの核のゴミをどこに埋めるのかという選定作業で難航しており、候補の自治体からは反対の声が上がり、たらい回しにされている状況です。

ちなみに北欧スウェーデンフィンランドでは、世界でこの2カ国だけが核のゴミ問題を完璧に解決できています。

核のゴミを埋める場所を国の北部の地域と定めて、住民の理解も得ています。銅製の容器に燃料棒を密閉して入れ、地下500mに10万年単位で埋没させ、放射性物質が発生しないようにするそうです。

普段から政府、自治体、企業が協力して、定期的に住民説明会を開催したり、見学施設を設けたりして住民の原子力発電に対する理解を得ています。その甲斐あってか、スウェーデンでは国民の8割が原子力発電に賛成の意を示しています。

北欧ではほとんど地震がないことも寄与しているのかもしれませんね。地震の多い日本で、海沿いに構造上作らなきゃいけない原子力発電所への理解をどう進めていくのかが今後の課題ですね。

 

 

 

三つ目海の生態系への影響です。福島第一原子力発電所の事故の際、海にも放射性物質が飛散したことでそこに住む海水魚も被曝しました。

 

小さなプランクトンレベルが食べても小魚、大魚という順で食物連鎖が進み結局それを人間が食べるので、人間も知らないうちに被曝してまうのです。

それを懸念して東北地方産の水産物は食べないという風潮ができ、数年経っても風評被害として倦厭され続けました。諸外国の多くも日本からの水産物の輸入規制を発表していました。

しかし今月8日台湾当局は日本の北関東5県からの輸入規制を撤廃すると発表しました。今後、輸入規制が撤廃されて輸出も活発化されれば地域も潤い、偏見も減っていく方向になっていくと良いなと思いました。

まとめ

今回は原子力発電についてまとめてみました。日本ではまだまだ原子力発電について偏見があり、広がっていく機運はありません。

しかし一方で今月11日、鳥取島根県の合同経済団体は、島根県知事に島根原子力発電所2号機の再稼働を要請しました。今後全国で安全性や有事の際の避難経路など明確にした後、原発の再稼働の動きが高まり、脱炭素に向けた動きが高まっていくといいと思いました。最後までご覧いただきありがとうございました。ではまた明日です!

 

 

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