【米国株】EVgoの財務情報
皆様、こんにちは。今回は前回の投稿に引き続き、米EVgoの投稿です。
財務情報からこの会社を見てみたいと思います。前回の記事はこちらからです⬇。またスタイリッシュなプロモーション動画があったのでこちらも載せておきます。
現在の株価はちょうど10ドルです。11月11日に19.59ドルをつけましたが、その後は軟調に推移しています。
決算概要
21年Q3の概要としては、EVの販売も好調だったおかげで最終的に31万にものEVgoカスタマーアカウントになりました。前年同期比からは23000人増え、前期からは2000人増えました。EVgoを使った充電量は前期から31％増え、その要因はEV化の加速とコロナウイルスからの回復が要因だとしています。
利益成長率としては前期から２９％の伸びを見せました。21年Q2では4,783千ドルでしたが、21年Q3では6,181千ドルとなりました。EVの充電スタンドの小売はもちろん、法人用の社用車の充電、アンシラリーサービスが寄与したそうです。
この利益の内訳はというと、
充電の売上が前期比28％増の3,202千ドル、社用車への充電売上が26％増の688千ドル、アンシラリーサービスの売上が73％増の1,104千ドルでした。
そして少し詳しい決算のハイライトを見てみると、
売上高は先程の通り増加しているが、Total Cost of Sales(売上原価)が7,834千ドルをつけていました。よって売上総利益が−1,653千ドルとなってしまいました。販促費及び一般管理費も20,000千ドル近くもかかってしまっているため赤字必至ですが、純利益は23,591千ドルの黒字でした。より詳しい姿は損益計算書を見てみます。
損益計算書
営業損失が25,929千ドルですが、営業外損益の部分で＋49,520千ドルとなっています。したがって純利益が＋で終わっていました。こう考えると、売上原価の部分が大部分を占めておりもったいないと思いました。本来ならもっと収益が出そうですが、IPOから時間がたっていないのでまだ様子見かもしれませんね。
貸借対照表
ここでは20年12月期と比較されており、総資産の増え方が顕著ですね。貸借対照表では、まず会社の大きさを見ますので、その大きさを見てみると9ヶ月で182,141千ドルから759,601千ドルと、4倍以上となっています。今後5年間で充電スタンドを3倍に増やすと表明していますから、これから少なくとも3倍以上の成長見込みがあります。
純資産の部では累積赤字の部分がスタートアップ企業ということもあり967,011千ドルとなっています。非支配株主持分が1,595,770千ドルと、LSPowerの持ち分ではない自己資本で賄われていることが分かります。
ここでちょっと不明な点が出てきたのです。この決算の自己資本比率を見て経営の健全性を見ようとしたのですが、素人の筆者の目からすると、純資産の部の計算が合っていないような気がするのです。
一番下から二段目のTotal stockholder’s/ member's equity(deficit)の部分が株主資本合計とか、そういう訳され方すると思うのですが、（deficit）で966,984千ドルとなっています。
私はてっきり、1,595,770千ドル＋7千ドル＋20千ドル−967,011千ドル＝628,786千ドルが来ると思いました。本来こうであれば、負債の部（Total liabilities）の合計130,815 千ドルを足して総資産の759,601千ドルとなり、総資産合計と合致します。これはEVgoの決算の誤植でしょうか？私は完全な素人なので私が間違っている可能性が大なので教えていただきたいです。
ちなみに自己資本比率は約82.7％と高水準なので安定していますね。
終わりに
今回は米EVgoの財務情報を見てみました。結構売上原価が高くついている印象でした。ただ、世界的自動車メーカーのGMや、日本の日産と協力して充電スタンドをこれから多く設置していくので、ある程度自動化ができれば、収益がもっと出て、配当も出るようになるかもしれません。
バイデン大統領の後押しもあり、米チャージポイントと競合しながら公共インフラとしての活用を模索していくのだと思います。次回のEVgoの決算は3月中旬なので、次の決算が楽しみです。また、貸借対照表の謎は解決できず妥協してしまったので分かりませんでした。外国の決算も読めるようもう少し勉強してみたいと思いました。
最後までご覧いただきありがとうございました、ではまた明日です❗
