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【採算取れるか!?】風力発電事業者5選

 

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皆様、こんにちは。今回は前回に引き続き風力発電について調べてみたいと思います。風力発電の企業活動に特化してまとめてみましたのでぜひ最後までご覧ください。前回の投稿はこちらです⬇

 

kuborichan.hatenablog.com

 

レノバ

概要

レノバは2000年に㈱リサイクルワンとして創業し、環境・エネルギー分野での調査・コンサルティング事業を目的とした企業でした。その後、2017年に東証マザーズ、翌年には東証一部へ鞍替え上場を果たしている再生可能エネルギー事業企業です。

三菱商事とのコンペ

秋田県由利本荘市沖の3つの海域に洋上風力発電が政府主導で作られることになり、それを担う事業者を2021年12月の年末頃に選定しました。

そこにレノバを代表とする企業連合は応募しました。レノバは2015年から由利本荘市風力発電に注目しており、すでに東北電力と協力して地域住民との対話を重ねていました。

2022年5月22日 日経電子版

レノバは毎期の業績も良く、秋田県での洋上風力発電も開発が進んでいることから、買い注文も入りやすくストップ高になる日も多かったです。

レノバは今回のコンペで勝ち秋田県由利本荘市での洋上風力発電事業を担っていく存在だと多くの投資家や、金融機関も含めて思っていたので株価はどんどん上がり、2021年9月には上場来高値6390円をつけました。

ところが、蓋を開けてみるとダークホース三菱商事に価格破壊という形で取られてしまい、レノバは敗北という結果になってしまいました。2015年から住民や漁業関係者との折衝を進め、発電機器も多少設置していたこともあり、それだけ損失はおおくなってしまったのです。

株価

発表後の株価は7割下落した。12月24日の終値は4600円でしたが、12月29日の終値は2064円まで下落しました。現在2月7日時点の終値は1495円と未だ下落し、上場来安値を更新し続けている。下のチャートを見てもらえれば下落ぶりが分かりやすいだろう⬇

ヤフーファイナンス 2月7日時点

レノバは洋上風力発電事業で秋田県沖のコンペでは失敗しましたが、千葉県いすみ市沖のものにも応募をしたり、ベトナムではすでに運転をさせています。風力発電だけでなく、実は太陽光発電に多く取り組んでおり、大規模なメガソーラを全国に10ヵ所以上設置・運転しています。
太陽光発電での業績が良かったこともあり株価は鰻登りに上り、秋田県沖にも風力発電を作ろうと考えました。

今は時価総額的にはかなり低くなり、今後の競争もENEOS東京電力も参戦する可能性もあり、今後の活動に期待したいと思える企業です。
個人的にレノバは地道に漁業関係者とも話し合いを進め、何年もかけて作り上げる姿勢には共感できるので今後も大きくなるのではないかと思います。

コスモエコ・パワー

1996年に(株)山形国力発電研究所として創業し風力発電を中心に事業を進めていました。2010年にコスモ石油筆頭株主となり、2019年に現在の社名に変更されました。

国内に181基以上、風力発電を持っており北海道から長崎の海沿いにかけて全国23ヶ所あります。30万kw以上を発電し、立地調査から事業計画、建設工事、発電所運転・保守まで全て担うというのが特徴です。

創業時から一貫して、風力発電専門企業として活動し、風力発電コンサルタントソリューションズを提供します。

石油事業で儲けてきたコスモが、関連会社として風力発電専門企業を持つことで投資家にも脱炭素に積極的な面をアピールできていると思います。

2019年に「海洋再生可能エネルギー発電整備の整理に係る海域の利用の促進に関する法律」が 制定され国主導で風力発電を推進していく流れになったことと、コスモエコパワーが1996年から事業を始めたことを考えると、先見の明はあります。

今後も先々を見通して日本はもちろん海外展開も視野に入れて事業をしていくのではないかと思います。

清水建設東芝エネルギーシステムズ・NSK

以下からは風力発電全体というより部品や建設を担っている企業を紹介します。

清水建設

清水建設は大手ゼネコンとして有名ですが風力発電においては、風力発電の柱部分を作っていたり、クレーン使って組み立て作業を行なっています。

風力発電以外にも地熱発電太陽光発電など再生可能エネルギーの新エネルギー分野にも多く投資を行っている企業です。

先日2月4日の日経新聞に中国の風力発電機大手、明陽智慧能源集団(明陽智能)が日本市場に参入するというニュースが紹介されていました。富山県入善町沖のプロジェクトで、3000kwの発電機3基を建設する予定だそうです。明陽智能はそこでの洋上風力発電機の納入を日本の清水建設に依頼しました。

明陽智能は洋上風力発電では世界シェア4位であり、日本に進出することで品質が良いことを海外でもアピールする狙いがあるようです。建設は清水建設が担い、保守なども清水建設が担う予定のため、明陽智能からの信頼度は高いと見られているようです。

2022年2月4日 日経電子版

東芝エネルギーシステムズ

ここは主に羽の部分のブレードや、一番大事な発電機の部分を作っています。ブレードは他社のブレードに対して16%も長い、長さ45m、直径93mのブレードを採用しているようです。このため風を受ける面積が大きく、低い風速でも多くの発電量が期待できます。

また発電機は定期的に冷却をしないと熱くなってしまうので普通は外部の冷気を取り込んでいますが、東芝エネルギーシステムズでは水冷+内部ファン冷却方式を採用しているので外部の空気を取り込みません。
空気を取り込まないと海沿いの砂やチリなどが入らず故障も起きにくいという特徴があります。

https://www.toshiba-energy.com/renewable-energy/product/wind-power.htm

NSK

NSKは日本精工株式会社が正式名称で、風力発電においてはブレードの中心部分の回る部品を提供しています。ここの部分を軸受(じくうけ)といい、ベアリングという名前でも親しまれています。

NSKは1990年代後半から、当時市場を独占していた欧州風車産業向けに参入を開始し、現在では、米国、中国、インドなどへも軸受を供給しています。NSK軸受は風力発電機市場において完全に認知されており、現在、世界トップ10の風車メーカーのうち、9社までにNSKの軸受が採用され、地球環境保護に貢献しています。

https://www.nsk.com/jp/industries/wind.html
軸受(ベアリング)https://www.nsk.com/jp/industries/wind.html

軸受は風力発電の中心部分なため、壊れてしまうとブレードが回らなくなってしまい、発電ができなくなってしまうという大切な場所です。
また、メンテナンス自体も地上100メートルで行うため、トラブル発生時の部品交換が容易ではありません。そこでNSKでは20年間トラブルがないように精巧な作りで高品質な軸受を提供しています。

2月7日に発表された第3四半期決算報告書では、中国向けの風力発電用の軸受では一服感があると記載があります。日本向けでは記載は特にありませんでしたが、NSKはもともと自動車産業向けの軸受が主流なので特に影響はないようです。

中国では風量発電が活発なので進出していましたが、今後日本でも風力発電が続々と建設されれば風力発電用の軸受の受注も伸びていくことになりそうです。

まとめ

今回は簡単ですが5社の風力発電に関わる企業を見てきましたが、それぞれ独自の色を出しながら強みを売りにしていました。やはり個人的にはレノバに頑張って欲しいと思います。レノバは千葉県いすみ市でも2019年から漁業関係者との話し合いを続けているようです。いすみ市沖コンペでも、もしかしたら東電やENEOSなどの企業連合に資金力的にまた負けてしまうかもしれませんが、地道な努力を重ねる姿勢には脱帽しますね。

さて、明日以降のブログはもう少しの間エネルギー業界に的を絞って調べてみたいと思います。ではまた明日です❗

 

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